感震ブレーカーを知っていますか?

 感震ブレーカーとは、地震の揺れを感知して自動的に電源を遮断する装置のことです。地震発生時には、建物内での電気機器の使用が危険を伴う場合があります。例えば、電気ストーブに洗濯物が落下したり、家具が転倒し電気コードを挟みショートすることによって火災が発生する可能性が高まります。このような事態を防ぐために、感震ブレーカーは非常に有効な手段となります。

 地震発生時、感震ブレーカーと同時に備えるものとして、停電時でも作動する足元灯や懐中電灯などの照明器具と併用することで、より安全な避難行動が可能となります。家具の転倒防止や消火器の準備も併せて行いましょう。
 このように、感震ブレーカーは家庭や事業所において非常に重要な防災機器であり、地震対策としての導入が推奨されています。

感震ブレーカーの種類

 感震ブレーカーの種類には分電盤タイプやコンセントタイプなどがあり、設置工事が必要になるものもあります。生活の実情に合わせて選ぶようにしましょう。

①分電盤タイプ(内蔵型)

 分電盤に感震遮断機能が内蔵されています。地震が発生し、大きな揺れを感知すると、ブザー音がなります。夜間の避難などを考慮し、すぐには電気を遮断しない機能を持つ機種もありますが、その場合には感知して一定時間後、ブレーカーが落ち、電源を遮断します。設置には電気工事が必要です。

② 分電盤タイプ(後付型)
 既設の分電盤に後から設置できる後付型です。設置には電気工事が必要となります。また、分電盤の形状や種類によって、取付けが可能なものと不可能なものがあるので確認が必要です。

③コンセントタイプ

 内蔵されたセンサーが地震を感知するとコンセントからの電気を遮断します。電気が遮断されるのはこのコンセントに接続された家電のみですので、特に出火の危険性の高い電熱器具が接続されているコンセントを中心に設置すると効果的です。避難用の照明や在宅用医療器具等、地震時においても電力供給が必要な機器への電力供給を継続することができます。コンセントタイプには差込型の他に埋込型もあります。

④ 簡易タイプ
 地震の振動で主幹ブレーカーをOFFに切り替えます。バネで動作するものや、おもりで動作するもの等があります。バネで動作するものは地震を感知すると、中のバネの力でバンドが作動し、物理的に主幹ブレーカーをOFFにします。おもりで動作するものは、地震の振動でおもりが落ち、つながったひもで主幹ブレーカーをOFFにします。

同時に備えてほしいもの

 感震ブレーカーが作動すると停電になります。避難するときに困らないように停電時でも作動する足元灯や懐中電灯を準備しておきましょう。さらには、建物の耐震化や家具の転倒防止に取り組む、暖房器具は耐震自動消火装置付のものにするといった対策や、自宅には住宅用火災警報器や消火器を備え、火が小さいうちは初期消火をするようにしましょう。

出典 総務省消防庁リーフレットから引用

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