○津山圏域消防組合患者等搬送事業認定等に関する要綱
令和5年11月11日
津山圏域消防組合告示第3号
(趣旨)
第1条 この要綱は、寝たきりの者、車椅子又は寝台を必要とする者(以下「患者等」という。)を対象に、医療機関への入退院、通院及び転院並びに社会福祉施設等への送迎に際し、患者等を搬送するため特別の構造又は設備を備えた自動車(以下「患者等搬送用自動車」という。)を用いて、患者等搬送事業を行う者(以下「患者等搬送事業者」という。)の認定等及び患者等搬送乗務員適任証の交付等について必要な事項を定めるものとする。
(認定対象となる患者等搬送事業者)
第2条 認定対象となる患者等搬送事業者は、津山圏域消防組合管轄内に事業所を有し、道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める次の者とする。
(1) 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(2) 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(3) 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(4) 自家用有償旅客輸送の登録を受けた者
(認定の有効期間)
第9条 認定の有効期間は、認定を受けた日の翌日から起算して5年とする。
(認定の更新)
第10条 認定業者が、認定の有効期間の満了後も引き続き認定を受けようとするときは、第4条に定める関係書類により有効期間満了日の1か月前から満了日までの間に消防長に申請しなければならない。
(1) 認定証等を亡失し、滅失し、汚損し、又は破損したとき。
(2) 患者等搬送用自動車等を増車するとき。
(認定の失効)
第12条 認定は、次の各号のいずれかに該当するときは、その効力を失うものとする。
(1) 道路運送法に定めるところにより、国土交通大臣の許可等が取り消され、又は失効したとき。
(2) 患者等搬送事業を廃止したとき。
(3) 認定の有効期間が満了したとき。
(1) 患者等搬送事業の遂行にあたって、重大な事故を発生させた場合
(2) 患者等を搬送中に容体変化があり、応急処置を実施した場合
(3) 患者等を搬送中に容体変化があり、救急要請した場合
2 認定業者は、患者等搬送事業の全部若しくは一部を休止したときは、患者等搬送事業・患者等搬送事業(車椅子専用)休止届出書(様式第13号)により消防長に届出なければならない。
3 認定業者は、患者等搬送事業の全部若しくは一部を変更したときは、患者等搬送事業・患者等搬送事業(車椅子専用)変更届出書(様式第14号)により消防長に届出なければならない。
4 認定業者は、認定を受けた患者等搬送用自動車における搬送件数について、毎月1回消防長に報告しなければならない。
5 消防長は、認定業者に対し、前項に基づく内容について資料の提出を求めることができる。
6 認定業者は、事業の報告に関し、消防長から求めがあったときは、これに応ずるものとする。
(認定業者等の調査)
第15条 消防長は、認定業者に対し、年1回以上認定基準等及び遵守義務等の履行状況等について調査するものとする。
(認定の取消し)
第16条 消防長は、次の各号のいずれかに該当するときは、認定を取り消すことができる。
(1) 認定業者が、認定基準を満たしていないとき。
(2) 認定業者が、遵守義務を誠実に履行しないとき。
(3) 認定業者が、第12条の規定に違反したとき。
(4) 認定業者が、患者等搬送事業等の遂行にあたって、重大な事故を発生させたとき。
(5) その他認定を継続することが不適当と判断されたとき。
2 認定を受けた患者等搬送用自動車を廃車するときは、速やかに患者等搬送用自動車認定マーク(別図1又は別図2)を消防長に返還しなければならない。
2 適任証の交付を受けようとする者は、患者等搬送乗務員適任証・患者等搬送乗務員(車椅子専用)適任証交付(再交付)申請書(様式第17号)により消防長に申請しなければならない。
3 適任証の交付を既に受けた者が、適任証を亡失し、滅失し、汚損し、又は破損したときは、患者等搬送乗務員適任証・患者等搬送乗務員(車椅子専用)適任証交付(再交付)申請書(様式第17号)により消防長に申請しなければならない。
(適任証の有効期間)
第19条 適任証の有効期間は、交付の日から起算して2年間とする。ただし、消防長が行う別表第8に掲げる定期講習を受講した者については、更に2年間有効とし、それ以降も同様とする。
2 基礎講習又は定期講習を受講する者は、講習受講申請書(様式第18号)により消防長に申請しなければならない。
3 基礎講習及び定期講習(共通)を行う講師は、別表第9に掲げる者とする。
4 基礎講習の修了考査は、別表第10に掲げる内容とする。
(庶務)
第22条 患者等搬送事業に関する庶務は、警防課において処理する。
付則
この告示は、公示の日から施行する。
別表第1(第3条関係)
患者等搬送事業認定基準
項目 | 内容 |
乗務員の要件 | 患者等搬送用自動車に同乗し搬送に従事する者(以下「乗務員」という。)は、満18歳以上の者及び次の各号のいずれかに該当する者で、かつ、消防機関から適任証の交付を受けた者をもって充てること。 (1) 別表第5に掲げる基礎講習を修了した者 (2) 別表第7に掲げる前号の者と同等以上の知識及び技能を有する者 |
運行体制 | 患者等搬送事業の運行にあたっては、患者等搬送用自動車1台につき2名以上の乗務員をもって業務を行わせること。 ただし、医療機関から退院及び社会福祉施設等への送迎を目的とした運行を実施する場合、又は医師若しくは看護師等が同乗する場合は、乗務員1名でも可とする。 |
患者等搬送用自動車の要件 | 患者等搬送用自動車は、次の各号に掲げる構造及び設備を有するものであること。 1 十分な緩衝装置を有すること。 2 換気及び冷暖房の装置を有すること。 3 乗務員が業務を実施するために必要なスペースを有するものであること。 4 ストレッチャー、車椅子等を使用したまま確実に固定できる構造であること。 5 携帯電話、無線機等の通信又は連絡に必要な設備を有していること。 |
車両の外観 | 患者等搬送用自動車は、サイレン又は赤色警告灯を装備するなど、救急自動車と紛らわしい外観を呈していないこと。 |
積載資器材 | 患者等搬送用自動車には、別表第11に掲げる資機材を積載していること。 |
消毒 | 消毒実施表(様式第20号)が、患者等搬送用自動車の見やすい場所に表示されていること。 |
服装 | 乗務員の服装は、患者等搬送業務にふさわしいものであること。 |
事業案内 | パンフレット等の事業案内には、救急隊と同レベルの活動ができるかのような表現がなされていないこと。 |
別表第2(第3条関係)
患者等搬送事業(車椅子専用)認定基準
項目 | 内容 |
乗務員の要件 | 患者等搬送用自動車(車椅子専用)に同乗し搬送に従事する者(以下「乗務員(車椅子専用)」という。)は、満18歳以上の者及び次の各号のいずれかに該当する者で、かつ、消防機関から適任証の交付を受けた者をもって充てること。 (1) 別表第6に掲げる基礎講習を修了した者 (2) 別表第7に掲げる前号の者と同等以上の知識及び技能を有する者 |
運行体制 | 患者等搬送事業(車椅子専用)の運行にあたっては、患者等搬送用自動車(車椅子専用)1台につき1名以上の乗務員(車椅子専用)をもって業務を行わせること。 ただし、搬送中に容態急変の可能性が高い場合等については、医師等を同乗させる、又は乗務員(車椅子専用)数を2名以上とする等、対応に必要な体制を確保することができること。 |
患者等搬送用自動車(車椅子専用)の要件 | 患者等搬送用自動車(車椅子専用)は、次の各号に掲げる構造及び設備を有するものであること。 1 十分な緩衝装置を有すること。 2 換気及び冷暖房の装置を有すること。 3 乗務員(車椅子専用)が業務を実施するために必要なスペースを有するものであること。 4 車椅子を使用したまま確実に固定できる構造であること。 5 携帯電話、無線機等の通信又は連絡に必要な設備を有していること。 |
車両の外観 | 患者等搬送用自動車(車椅子専用)は、サイレン又は赤色警告灯を装備するなど、救急自動車と紛らわしい外観を呈していないこと。 |
積載資器材 | 患者等搬送用自動車(車椅子専用)には、別表第12に掲げる資器材を積載していること。 |
消毒 | 消毒実施表(様式第20号)が、患者等搬送用自動車(車椅子専用)の見やすい場所に表示されていること。 |
服装 | 乗務員(車椅子専用)の服装は、患者等搬送業務にふさわしいものであること。 |
事業案内 | パンフレット等の事業案内には、救急隊と同レベルの活動ができるかのような表現がなされていないこと。 |
別表第3(第13条関係)
遵守義務
患者等搬送事業用
事業実施の基本原則 | 認定業者は患者等搬送事業の実施にあたり、次に掲げる事項を誠実に履行すること。 1 患者等からの通報の適正処理及び患者等の搬送技能の向上に努めること。 2 緊急性のない者を搬送対象とすること。 3 事業の社会的責任を十分自覚し、関係法令を遵守すること。 |
消防機関との連携 | 認定業者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、乗務員に患者等の居る場所、状態、既往症、掛かり付けの医療機関等を消防機関に通報し、救急自動車を要請させること。 1 患者等からの要請時点において、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合。 2 患者等の搬送依頼場所に到着した時点において、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合。 3 患者等の搬送途上において、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合。 |
適任証の携行 | 乗務員を患者等搬送業務に従事させるときは適任証を携行させること。 |
知識及び技術の維持管理 | 乗務員の安全搬送並びに応急手当に関する知識及び技術の向上に努め、適任証の交付を受けた乗務員に2年に1回以上、消防機関の行う患者等搬送乗務員に係る定期講習を受講させること。 |
消毒 | 1 患者等搬送用自動車及び積載資器材の消毒は、次により行うこと。 (1) 定期消毒は毎月1回以上実施すること。 (2) 使用後の消毒は、毎使用後必ず実施すること。 (3) 医師から消毒について特別な指示があった場合は、当該指示に基づいた消毒を実施すること。 2 消毒を実施したときは、その結果を消毒実施表(様式第20号)に記載し、患者等搬送用自動車内の見やすい場所に表示すること。 |
安全・衛生管理 | 1 患者等搬送用自動車及び積載資器材は、点検整備を確実に行い、清潔保持に努めること。 2 乗務員の服装は、患者等搬送業務にふさわしいものとし、清潔の保持に努めること。 |
報告 | 認定業者は、事業の報告に関し、消防長から求めがあったときは、これに応ずるものとする。 |
別表第4(第13条関係)
遵守義務
患者等搬送事業(車椅子専用)用
事業実施の基本原則 | 認定業者(車椅子専用)は患者等搬送事業(車椅子専用)の実施にあたり、次に掲げる事項を誠実に履行すること。 1 患者等からの通報の適正処理及び患者等の搬送技能の向上に努めること。 2 緊急性のない者を搬送対象とすること。 3 事業の社会的責任を十分自覚し、関係法令を遵守すること。 |
消防機関との連携 | 認定業者(車椅子専用)は、次の各号のいずれかに該当する場合は、乗務員(車椅子専用)に患者等の居る場所、状態、既往症、掛かり付けの医療機関等を消防機関に通報し、救急自動車を要請させること。 1 患者等からの要請時点において、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合。 2 患者等の搬送依頼場所に到着した時点において、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合。 3 患者等の搬送途上において、緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合。 |
適任証の携行 | 乗務員(車椅子専用)を患者等搬送業務(車椅子専用)に従事させるときは適任証(車椅子専用)を携行させること。 |
知識及び技術の維持管理 | 乗務員(車椅子専用)の安全搬送並びに応急手当に関する知識及び技術の向上に努め、適任証(車椅子専用)の交付を受けた乗務員(車椅子専用)に2年に1回以上、消防機関の行う患者等搬送乗務員に係る定期講習を受講させること。 |
消毒 | 1 患者等搬送用自動車(車椅子専用)及び積載資器材の消毒は、次により行うこと。 (1) 定期消毒は毎月1回以上実施すること。 (2) 使用後の消毒は、毎使用後必ず実施すること。 (3) 医師から消毒について特別な指示があった場合は、当該指示に基づいた消毒を実施すること。 2 消毒を実施したときは、その結果を消毒実施表(様式第20号)に記載し、患者等搬送用自動車(車椅子専用)内の見やすい場所に表示すること。 |
安全・衛生管理 | 1 患者等搬送用自動車(車椅子専用)及び積載資器材は、点検整備を確実に行い、清潔保持に努めること。 2 乗務員(車椅子専用)の服装は、患者等搬送業務(車椅子専用)にふさわしいものとし、清潔の保持に努めること。 |
報告 | 認定業者は、事業の報告に関し、消防長から求めがあったときは、これに応ずるものとする。 |
別表第5(第18、20条関係)
基礎講習【乗務員】
課目 | 時間数 |
総論 | 1 |
観察要領及び応急処置 (AED及び一定頻度者が受講する講習と同等の内容を含む) | 13 |
体位管理要領 | 2 |
消防機関との連携要領 | 2 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2 |
搬送法 | 2 |
修了考査 | 2 |
合計 | 24 |
※ 課目の1時間は45分とする。
別表第6(第18、20条関係)
基礎講習【乗務員(車椅子専用)】
課目 | 時間数 |
総論 | 1 |
観察要領及び応急処置 (AED及び一定頻度者が受講する講習と同等の内容を含む) | 9 |
体位管理要領 | 1 |
消防機関との連携要領 | 2 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 1 |
搬送法 | 1 |
修了考査 | 1 |
合計 | 16 |
※ 課目の1時間は45分とする。
別表第7(第18条関係)
消防機関の行う基礎講習を修了した者と同等以上の知識及び技能を有する者
分類 | |
1 | 救急救命士の資格を有する者及び消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第51条に定める救急業務に関する講習課程を修了した者 |
2 | 上記1に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると消防長が認めた者(医師、保健師、看護師、准看護師) |
別表第8(第19、20条関係)
定期講習(共通)
課目 | 時間数 |
観察要領及び応急処置 | 2 |
体位管理要領 | 1 |
合計 | 3 |
※ 課目の1時間は45分とする。
別表第9(第20条関係)
基礎講習等及び定期講習を行う講師
分類 | |
1 | 救急隊長として3年以上の実務経験を有する者で、消防長が適任と認めた者 |
2 | 消防大学校の救急科課程の修了者で、消防長が適任と認めた者 |
3 | 消防学校の救急科課程の教官として2年以上の経験を有する者で消防長が適任と認めた者 |
4 | 上記1・2・3と同等の知識及び技能を有する者で消防長が適任と認めた者 |
別表第10(第20条関係)
乗務員等の修了考査実施基準
修了考査は次の内容とし、80点以上をもって合格とする。
区分 | 課目 | 配点 |
実技 | 観察要領及び応急処置 | 60点 |
筆記 | 消防機関との連携要領 | 20点 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 20点 | |
合計 | 100点 |
別表第11
患者等搬送用自動車に積載する資器材
項目 | 資器材名 |
呼吸管理資器材 | バッグバルブマスク ポケットマスク |
保温・搬送用資器材 | 敷物 保温用毛布 担架 枕 |
創傷等保護用資器材 | 三角巾 ガーゼ 包帯 タオル 絆創膏 |
消毒用資器材(車両・資器材用) | 噴霧消毒器 各種消毒薬 |
その他の資器材 | はさみ マスク ピンセット 手袋 膿盆汚物入れ 体温計 ※AED |
※は任意の積載とする。
別表第12
患者等搬送用自動車(車椅子専用)に積載する資器材
項目 | 資器材名 |
呼吸管理資器材 | ※バッグバルブマスク ポケットマスク |
保温・搬送用資器材 | ※敷物 保温用毛布 担架 ※枕 |
創傷等保護用資器材 | 三角巾 ガーゼ 包帯 タオル 絆創膏 |
消毒用資器材(車両・資器材用) | 噴霧消毒器 各種消毒薬 |
その他の資器材 | はさみ マスク ※ピンセット 手袋 膿盆汚物入れ 体温計 ※AED |
※は任意の積載とする。