○津山圏域消防組合火災原因及び損害調査規程
平成30年3月27日
津山圏域消防組合訓令第3号
津山圏域消防組合火災原因及び損害調査規程(平成21年津山圏域消防組合訓令第1号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条~第16条)
第2章 原因の調査(第17条~第38条)
第3章 損害の調査(第39条~第43条)
第4章 火災の分析(第44条)
第5章 資料の収集等(第45条~第50条)
第6章 調査書類の作成及び報告(第51条~第57条)
第7章 証明及び回答(第58条~第69条)
第8章 雑則(第70条・第71条)
付則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第7章の規定に基づいて実施する火災の原因及び損害の調査(以下「調査」という。)について必要な事項を定めるものとする。
(調査の目的)
第2条 調査は、すべての火災の原因及び損害を明らかにして将来の火災予防対策及び警防対策を推進するうえに必要な資料を得ることを目的とする。
(調査の区分及び範囲)
第3条 調査を分けて、火災原因調査(以下「原因調査」という。)及び火災損害調査(以下「損害調査」という。)とする。
2 原因調査は、次の各号に掲げる事項について、その内容を明らかにするために行うものとする。
(1) 出火原因(経過・着火物及び出火箇所)
(2) 延焼経過(火災の延焼経路及び延焼拡大した要因)
(3) 初期消火等(火災の発見、初期消火及び通報の状況)
(4) 避難状況等(火災現場における避難者、要救助者の行動及び救出救助状況等)
(5) 消防設備等の使用状況
(6) その他消防行政上必要な事項
3 損害調査は、次の各号に掲げる事項について、その内容を明らかにするために行うものとする。
(1) 焼き損害とは、火災により焼けた物、熱により破損した物件の損害
(2) 消火損害とは、消火活動により受けた水損、破損、汚損等の損害
(3) 爆発損害とは、爆発現象により受けた破損等の損害
(4) 死傷者とは、火災が直接の原因となって死亡し、又は負傷した者
(5) その他の損害とは、前各号以外の損害(消火のために要した経費、焼跡整理費、り災のための休業による損失等の間接的な損害を除く。)
(火災の定義)
第4条 火災とは、人の意図に反して発生し若しくは拡大し、又は放火により発生して消火の必要のある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの、又は人の意図に反して発生し若しくは拡大した爆発現象をいう。
(火災件数)
第5条 火災件数は、一つの出火点から拡大したものであって、出火に始まり鎮火するまでを1とする。
(火災の種別)
第6条 火災の種別は、次の各号に区分する。
(1) 建物火災とは、建物又はその収容物が焼損した火災をいう。
(2) 林野火災とは、森林、原野又は牧野が焼損した火災をいう。
(3) 車両火災とは、原動機によって運行することができる車両及び被けん引車又はこれらの積載物が焼損した火災をいう。
(4) 船舶火災とは、船舶又はその積載物が焼損した火災をいう。
(5) 航空機火災とは、航空機又はその積載物が焼損した火災をいう。
(6) その他火災とは、前各号に該当しない火災をいう。
2 前項各号の火災が複合するときは、焼き損害の大なるものの種別による。ただし、その態様により、焼き損害の大なるものの種別によることが社会通念上適当でないと認められるときは、この限りでない。
(焼損程度)
第7条 焼損程度は、次の各号に区分する。
(1) 全焼とは、建物の焼き損害が、火災前の建物の70パーセント以上を焼損したもの又はこれ未満であっても残存部分に補修を加えて再使用できないものをいう。
(2) 半焼とは、建物の焼き損害が、火災前の建物の20パーセント以上70パーセント未満を焼損したものをいう。
(3) 部分焼とは、全焼、半焼、ぼやに該当しないものをいう。
(4) ぼやとは、建物の焼き損害が、火災前の建物の評価額の10パーセント未満を焼損したもので、かつ、焼損床面積若しくは焼損表面積が1平方メートル未満のもの、又は収容物のみ焼損したものをいう。
(5) 車両、船舶及び航空機については焼損程度を、前各号に準じる。
(調査の責任者)
第8条 調査の責任者は、消防長又は消防署長とする。
2 消防長は、消防行政上特に必要があると認めるときは、消防署長に対し指示を与えるものとする。
(調査本部の設置)
第9条 調査本部の設置基準は、別に定める。ただし、消防長が消防行政上特に必要があると認める火災については、調査本部を設置することができる。
2 前項の規定により調査本部を設置したときは、消防長が本部長となり火災調査の指揮を執るものとする。
3 調査本部の組織、任務分担等は、その都度消防長が定めるものとする。
(調査員)
第10条 消防署長又は担当課長は、調査を実施するため所属職員の中からあらかじめ調査員を指名しなければならない。
2 原則として調査員は、火災防御に従事した職員により編成するものとする。ただし、火災の規模に応じて、火災防御に従事していない職員を調査員として編成することができる。
(主任調査員)
第11条 主任調査員は、火災の調査に関し、調査員に必要な情報及び助言を与えるとともに、火災調査の実施について調査員を指揮、監督し火災報告書の作成指導にあたるものとする。消防署長又は担当課長が必要と認めた場合、管轄以外の火災調査においても調査を実施するものとする。
2 主任調査員は消防長の承認を得て、消防署長又は担当課長が指名しなければならない。
(調査班の編成)
第12条 火災の規模に応じて主任調査員と調査員(以下「調査班員」という。)により、調査班を編成する。
(調査班員の心得)
第13条 調査班員は、消防長又は消防署長の代理者としての自覚を深く認識し、常に火災の現象、関係法令、社会の動向、その他調査に必要な知識を修得するとともに、調査技術を研究し、調査能力の向上に努めなければならない。
(1) 消防関係法令を遵守し、関係ある場所へ立ち入る場合においては、管理者の定める証票(以下「火災調査証」という。)を携帯し、関係ある者の請求があるときは、これを示さなければならない。(火災調査証の携帯)
(2) 調査上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。(秘密を守る義務)
(3) その職務を利用して、関係者の民事紛争に関与してはならない。(民事不介入)
(4) 警察官、その他関係機関と緊密な連絡を保ち相互に協力して、調査に当たらなければならない。(捜査機関等との協力)
(調査の原則)
第14条 調査は、事実の確認を主眼とし、先入観にとらわれることなく、科学的な方法と合理的判断により、事実の究明に努めなければならない。
(調査の開始)
第15条 調査は、火災の覚知と同時に着手し、火災時及び鎮火後にわたって行わなければならない。
(火災調査書類)
第16条 調査班員は、調査が完了したときは、別表に記載する火災調査報告書を作成しなければならない。
2 担当課長は、火災調査報告書の迅速な作成と責任の所在を明確にするため、火災調査台帳(様式第1号の2)を作成しなければならない。
第2章 原因の調査
(火災状況の見分)
第17条 消防隊員は、火災現場に出場したときは、直ちに火災の状況を見分しなければならない。
(情報の収集)
第18条 消防隊員及び調査班員は、火災現場において、火災の早期発見者、関係者等に聞込み調査を行い、必要な情報の収集に努めなければならない。
(消防活動状況)
第19条 消防隊員は、火災現場及び消防隊の活動状況を明らかにするため、火災防御概要書(津山圏域消防組合警防規程(平成4年津山圏域消防組合訓令第1号)様式第4号)を作成しなければならない。
2 情報指令課は、出場状況を明らかにするため、火災等出場記録(様式第3号)を作成しなければならない。
(防御中の現場保存)
第20条 消防隊員は、出火場所付近の迅速な消火を心がけ、出火前の状態が推測できるよう、現場の保存に努めなければならない。
2 防御活動のため、やむを得ず出火場所付近の物件を移動又は破壊しようとするときは、原状が分かるような措置を講じなければならない。
(死者の取扱)
第21条 現場において死者を発見したときは、速やかに現場上級指揮者に報告しなければならない。
2 前項の報告を受けた現場上級指揮者は、警察官に通報するとともに必要な措置を講じなければならない。
(現場速報)
第22条 現場上級指揮者は、特異火災等消防行政上必要と認める火災については、直ちに消防署長に報告しなければならない。
2 前項の報告を受けた消防署長は、必要に応じ消防長に報告し、指示を受けなければならない。
(現場見分の原則)
第23条 調査班員は、火災現場その他関係ある場所に立ち入り、詳細に見分し、証拠資料の発見収集に努めなければならない。
2 調査班員は、現場見分を行い、実況見分調書(様式第4号)を作成しなければならない。
3 現場見分は、関係者立会いのもとにこれを行わなければならない。
(鎮火後の現場保存)
第24条 消防長又は消防署長は、次により鎮火後の現場保存をしなければならない。ただし、警察官その他の機関によって現場保存がなされている場合、若しくは調査上その必要がないと認めたときは、この限りでない。
(1) 現場保存区域は、警察官と協議して決定すること。
(2) 現場保存区域は、必要最少限度の範囲にとどめること。
(3) 現場保存区域は、現場保存テープ等で表示すること。
2 現場保存区域には、関係者(法第2条第4項に定める関係者をいう。)、その他火災に関係ある者(以下「関係者等」という。)であっても、みだりに出入りさせてはならない。
3 現場保存区域は、調査の進行に伴い順次縮小し解除すること。
(図面及び写真)
第25条 調査班員は、現場見分内容を明確にするため図面及び写真により記録しなければならない。
2 調査班員は、実況見分及び関係者等に対する質問等により、知り得た事実を基礎として、現場復元図(様式第6号)を用い作図しなければならない。ただし、火災の状況により、復元図を必要としないと認めるときは、この限りでない。
3 現場写真の作成には、現場写真用紙(様式第5号)を用い、必要な説明を記載しなければならない。
4 現場写真には、必要に応じて、現場写真撮影方向図を添付するものとする。
(質問)
第26条 調査班員は、火災の原因究明及び被害状況の把握のため必要があるときは、火元責任者、火気取扱者その他の関係者等に対し質問を行い、資料の提出を求め、事実の確認に努めなければならない。
(任意供述の確保)
第27条 調査班員は、質問を行うときは、強制的手段を避け、場所、時間等を考慮し、被質問者の任意の供述を得るよう努め、みだりにその供述を誘導してはならない。
(伝聞の排除)
第28条 調査班員は、伝聞による供述を排し、事実の供述を得るよう努めなければならない。
(質問調書)
第29条 調査班員は、質問調書(様式第7号)に被質問者の供述を正確に録取しなければならない。
2 調査班員は、質問により知り得た事実のうち、原因調査上必要と認められる内容については、調書にその内容を記録しなければならない。
(署名)
第30条 調査班員は、被質問者の供述を録取したときは、その内容を被質問者に閲覧又は読み聞かせ、誤りのないことを確認させたのち供述者の署名を求めるものとする。
2 被質問者が署名を拒否したときは、調査班員がその旨を記載しておかなければならない。
(通訳人の介助)
第31条 調査班員は、通訳人の介助を得て質問したときは、通訳人を介してその内容を閲覧又は読み聞かせて、供述者及び通訳人の署名を求めるものとする。
(被疑者の質問及び押収物件の調査)
第32条 消防長又は消防署長は、警察署に留置されている放火又は失火の被疑者に対する質問、又は押収された証拠物件を調査するときは、質問、証拠物件調査要請書(様式第8号)により請求するものとする。なお、被疑者の質問及び押収物件の調査については、被疑者が逮捕され、又は証拠物件を押収してから事件が検察官に送致される間に限られる。
(少年等に対する質問等)
第33条 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第4条に定める少年(満18歳未満)並びに身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に定める身体障害者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第5条に定める精神障害者(以下「少年等」という。)の関係する火災で前条に定める質問を行う場合には、立会人を置いて行うものとする。ただし、立会人を置くことで、真実の供述を得られないと判断されるときは、この限りでない。
2 前項の質問を行うに当たっては、少年等の心情を考慮し、十分な理解をもって当たらなくてはならない。
3 少年等は、現場見分の立会人としてはならない。ただし、年齢、心情及びその他諸般の事情により支障がないと認められる場合は、この限りでない。
(心身そう失者等への準用)
第34条 心身そう失者、心身耗弱者及び盲ろうあ者等の関係する調査は、この章の規定を準用する。
(原因の判定)
第35条 火災原因は、火災状況の見分、実況見分、関係者等の供述、実験、その他関係資料を総合的に検討して、判定しなければならない。
2 前項の火災原因判定書には、総合的結論と原因判定の経過を系統的かつ明確に記載し、それぞれの事実を立証する証拠資料を明示するものとする。
(原因調査の概要)
第38条 調査班員は、火災原因の調査が完了したときは、その概要を火災原因・損害概要書(以下「火災原因等概要書」という。)に記載しなければならない。
(1) 建物火災用(様式第10号)
(2) 林野・車両・船舶・航空機・その他火災用(様式第10号の2)
第3章 損害の調査
(り災物件の調査)
第39条 調査班員は、現場その他関係ある場所に立ち入って関係者等に質問し、り災物件を詳細に調査して、正確な損害の把握に努めなければならない。
(火災損害届)
第40条 消防長又は消防署長は、損害額決定のための資料として関係者から法第34条第1項の規定により、次の各号の火災損害届に時価による評価額の提出を求めるものとする。
(1) 不動産・動産用(様式第11号)
(2) 動産用(様式第11号の2)
(3) 林野・車両・船舶・航空機・その他(様式第11号の3)
(4) り災物件明細書(様式第11号の4)
2 受理した火災損害届は、火災損害届収受簿(様式第11号の5)に必要事項を記載するものとする。
(損害額の決定)
第41条 消防長又は消防署長は、調査により把握した、り災物件及び火災損害届を総合的に検討し、損害額を決定しなければならない。
2 り災物件の損害額の決定については、り災した時点における時価又は原価によるものとし、その算出に当たっては、火災報告取扱要領(平成6年4月21日消防災第100号。以下「取扱要領」という。)に基づき、これを実施するものとする。
(損害調査の概要)
第43条 調査班員は、火災による人的損害及び物的損害の調査が完了したときは、火災損害調査表(様式第15号)を作成し、その概要を火災等概要書に記載しなければならない。
第4章 火災の分析
(火災調査表)
第44条 調査班員は、火災調査の結果を分析し、将来の消防行政に反映させるために火災調査表(様式第16号)を作成しなければならない。
2 前項の火災調査表は、火災以前の状況についても必要に応じて記載しなければならない。
3 第1項の火災調査表の調査事項は、次に掲げる事項について調査するものとする。
(1) 火災発生及び拡大の原因
(2) 防火管理等の状況
(3) 消防用設備等の設置並びに作動等の状況
(4) 死傷者等の状況
第5章 資料の収集等
(官公署への照会)
第45条 消防長又は消防署長は、法第32条第2項の規定に基づき、官公署に対し通報を求める場合は、火災調査関係事項照会書(様式第17号)によるものとする。
(資料の提出)
第46条 消防長又は消防署長は、調査のため必要と認める資料については、できる限り関係者に対し任意の提出を求めるものとする。
2 消防長又は消防署長は、法第32条及び法第34条第1項の規定に基づき資料の提出を命ずる場合は、資料提出命令書(様式第18号)によるものとする。
2 消防長又は消防署長は、調査資料提出書により資料が提出されたときは、調査資料保管書(様式第20号)を発行しなければならない。
(資料の保全)
第48条 消防長又は消防署長は、資料の保全に当たっては、証拠価値を損傷しないよう細心の注意を払い、慎重に保全しなければならない。
(保管品の管理)
第49条 消防長又は消防署長は、資料を保管するときは、調査資料保管台帳(様式第21号)に記載し、調査が終了するまで保管しなければならない。
(鑑定依頼)
第50条 消防長又は消防署長は、調査資料が学識経験者又は関係官公署の鑑定を必要とするときは、鑑定依頼書(様式第22号)により鑑定を依頼することができる。
第6章 調査書類の作成及び報告
(書類作成上の原則)
第51条 調査書類(以下「書類」という。)の作成に当たっては、分かりやすく易しい文章で事実をありのままに表現するよう努めなければならない。
2 書類は消防本部に保存し、その保存期間は10年とする。
3 書類の作成に当たっては、この規程に定めるもののほか、取扱要領に基づき作成しなければならない。
(火災即報)
第52条 消防長又は担当課長は、火災・災害等即報を必要とする火災が発生したときは、消防庁報告様式により、速やかに火災即報を岡山県又は消防庁長官に対し報告をしなければならない。
2 即報基準は消防庁が定める火災・災害等即報要領によるものとする。
(火災報告)
第53条 消防署長又は担当課長は、火災原因、損害調査及び死者の調査を実施し、その内容を消防庁の定める様式により、四半期ごとに報告しなければならない。
(1) 焼損面積が100平方メートル以上の建物火災、全損世帯が生じた建物火災又は死傷者の生じた建物火災は、火災覚知の日から起算して60日以内とする。
(2) 前号に該当しない建物火災は、火災覚知の日から起算して30日以内とする。
(3) 建物火災以外の火災は、火災覚知の日から起算して20日以内とする。
(火災月報等の報告)
第55条 担当課長は、当月分の火災月報を作成し、これに取扱要領に定める「火災報告」を添付し、翌月の10日までに岡山県担当課へ報告しなければならない。
(火災台帳)
第56条 担当課長は、火災原因及び火災損害調査を実施した資料を円滑に活用するために次の各号に掲げる火災台帳を作成しなければならない。
(1) 火災台帳(様式第24号)
(2) 月別火災発生台帳(様式第24号の2)
(3) 市・町別火災発生台帳(様式第24号の3)
2 前項の火災台帳の保存期間は永年とする。
(調査書類の保存)
第57条 担当課長は、この規程により作成した調査書及び写真データ等の保存に関し漏洩防止等厳重に保管し、保存年限は、次の各号による。
(1) 調査書 10年
(2) 写真データ等(映像記録を含む。) 5年
第7章 証明及び回答
(り災の証明)
第58条 り災の証明とは、次のとおり区分するものとする。
ア 現場見分が終了していること。
イ 火災損害届の提出がなされていること。
(2) り災届出証明とは、火災損害届の提出の有無にかかわらず、消防機関が確認したものについて、り災届出証明書(様式第26号の2)により証明するものとする。
(証明の原則)
第59条 り災届出証明は、損害を受けた事実を証明するものであって、出火原因、損害額及び収容物個々の損害を証明するものではない。
(り災証明交付申請)
第60条 り災証明等の申請は、火災に起因して生じた焼き損害、消火損害、その他の損害を、消防機関が確認したもの及びり災者から提出された損害届に基づいて、り災証明交付申請書(様式第25号)により交付するものとする。
(証明書の交付者)
第61条 り災証明等の証明書の交付者は、消防長とする。
(証明書の発行)
第62条 り災証明等の証明書を発行する場合にあっては正本、副本各1通を作成し、正本を申請者に交付し、副本を保存するものとする。
(手数料)
第64条 り災証明等の証明書を発行するときは、別に定める手数料を徴収するものとする。ただし、公用のものについては、手数料を徴収しないことができる。
(捜査機関への回答)
第65条 捜査機関から火災原因その他の事項について照会があったときは、調査書の謄本の写しに回答書を添付して回答するものとする。
(関係官公署等への回答)
第66条 関係官公署からの照会については、その内容、目的その他必要な理由を慎重に審査し、回答にあたっては必要最小限度にとどめ、特に第三者の権利、名誉等を侵害することのないよう、別に定めるものを基本に十分検討し回答するものとする。
(消防長の承認)
第67条 捜査機関及び関係官公署からの照会に対する回答は、消防長の承認を得なければならない。
(広報の目的)
第68条 調査に関する住民、報道機関等への発表は、類似火災の予防を目的とする。
2 前項の発表に当たっては、関係者の人権を侵害し、名誉をき損することのないよう十分配慮しなければならない。
(情報開示全般)
第69条 民事的要件により情報開示を求められた場合、消防法第4条、又地方公務員法(昭和25年法律第261号)第34条によるプライバシーの保護並びに、個人情報保護に関する法律(平成15年法律第57条)を遵守し、別に定めるものを基本に検討し回答するものとする。なお、情報の開示に当たっては、消防長の承認を得なければならない。
第8章 雑則
(事後聞知火災)
第70条 事後において消防機関が知り得た火災については、直ちに事後確認を行い、次の各号に定めるものにより取り扱うものとする。なお、事後聞知火災として認知できるものについては調査書類を作成しなければならない。
(1) 既に関係者が清掃、改修を行い現場の確認ができない場合は火災として取り扱わない。
(2) 現場の確認ができない火災について、捜査機関が撮影した現場写真の提供がある場合には、火災として認定する。
(施行細目)
第71条 この規程の実施に関する必要な事項は、消防長が別に定めるものとする。
付則
この規程は、平成30年4月1日から施行する。
付則(令和3年3月31日訓令第9号)
この規程は、訓令の日から施行する。
付則(令和3年8月5日訓令第21号)
(施行期日)
1 この訓令は、令達の日から施行する。
(経過措置)
2 この訓令の施行の際、この訓令による改正前の津山圏域消防組合火災原因及び損害調査規程に定める様式により作成された用紙のあるときは、この訓令にかかわらず、当分の間、所要の調整をして使用することができる。
付則(令和6年3月31日訓令第3号)
この訓令は、令達の日から施行する。
付則(令和6年6月4日訓令第9号)
この訓令は、令達の日から施行する。
付則(令和6年7月16日訓令第10号)
この訓令は、令和6年9月1日から施行する。
別表(第16条関係)
火災調査書類一覧
書類名 | 備考 | |
火災調査報告書 | ||
火災調査台帳 | 規程第16条第2項の調査台帳 | |
火災調査進捗状況報告書 | 規程第54条第2項の報告書 | |
火災状況見分調書 | 規程第17条第2項火災出場時及び活動時における状況報告書 | |
火災等出場記録 | 規程第19条第2項の火災等出場記録 | |
実況見分調書 | 規程第23条第2項の火災原因調査時の現場見分記録調書 | |
現場写真用紙 | 規程第25条第3項の現場写真用紙 | |
現場復元図 | 規程第25条第2項の現場復元図 | |
質問調書 | 規程第29条の関係者等に対する質問調書 | |
質問、証拠物件調査要請書 | 規程第32条の質問、証拠物件調査要請書 | |
火災原因判定書 | 規程第36条の調査責任者が作成する火災原因判定書 | |
火災原因・損害概要書(建物火災用) | 規程第38条の火災原因・損害概要書 | |
火災原因・損害概要書(林野・車両・船舶・その他火災用) | 同上 | |
火災損害届(不動産・動産用) | 規程第40条のり災した者が提出する損害届 | |
火災損害届(動産用) | 同上 | |
火災損害届(林野・車両・船舶・航空機・その他火災) | 同上 | |
り災物件明細書 | 同上 | |
火災損害届収受簿 | 規程第40条第2項の火災損害届受付簿 | |
損害査定書 | 様式第12号~様式第12号の6 | 規程第41条の損害査定書 |
死傷者発生調査書 | 規程第42条の火災により死傷した者の調査 | |
死者の調査表 | 規程第42条の火災により死傷した者の調査 | |
火災損害調査表 | 規程第43条の火災損害状況に関する調査表 | |
火災調査表 | 規程第44条の火災調査表 | |
火災調査関係事項照会書 | 規程第45条の官公庁等への火災関係事項照会書 | |
資料提出命令書 | 規程第46条第2項の火災原因に関する資料の提出命令書 | |
調査資料提出書 | 規程第47条の火災原因に関する資料の任意提出書 | |
調査資料保管書 | 規程第47条第2項の提出書類の保管書 | |
調査資料保管台帳 | 規程第49条の提出書類の保管台帳 | |
鑑定依頼書 | 規程第50条の火災原因関係資料の鑑定依頼書 | |
簡易火災報告書 | 規程第37条の調査責任者が作成する火災原因判定書 | |
火災台帳 | 規程第56条の火災台帳 | |
火災台帳(月別火災発生台帳) | 規程第56条の月別火災発生台帳 | |
火災台帳(市町別火災発生台帳) | 規程第56条の市町別火災発生台帳 | |
り災証明交付申請書 | 規程第60条のり災証明を交付する申請書 | |
り災証明書 | 規程第58条の証明 | |
り災届出証明書 | 規程第58条の証明 | |
公用り災証明書 | 規程第58条第2項の証明 | |
公用り災届出証明書 | 規程第58条第2項の証明 | |
り災証明処理簿 | 規程第63条のり災証明処理簿 |